大泉黒石全集 第8巻 恋を賭ける女

電子
2,500(税込)
出版社 株式会社緑書房
発売日 2015年11月1日
ページ数 330 ページ
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大泉黒石全集 第8巻 恋を賭ける女の内容
文学史の闇に輝く日本のドストエフスキーが、対話と告白で現代小説の方法を構築し、宇宙の中の生存の謎を追求して彷徨える現代人の心に啾々と訴える幻の名作群!! 純文学や大衆文学という日本文壇の枠を超えた国際人黒石の孤高の冴えが構築した思想と笑いの世界! ・内容 編集 大泉黒石全集刊行会 全9巻妯 第八巻:恋を賭ける女――短篇集 “恋を賭ける女”は、ロシヤものの自伝を装いながら、賭博場で金の無い女達が恋を賭けるという意外性をキーワードにした、能の序破急の構造を思わせる絶品である。  一般に黒石を怪奇作家として扱う向きが多いが、黒石はその溢れるような才能を駆使してあらゆる可能性に挑んだ。“黄夫人の手”は初期の怪奇ものの代表作のひとつに数えられているが、彼は怪奇を装って存在の謎の暗闇をひらいて見せるのである。  本編には“青白き屍”“煙れる心臓”“代官屋敷”等初期短篇を多く収録したが、初期の私小説的な出発が、次第に独自の世界文学的水位へ変容するさまが見られる。 また、“父と母の輪郭”は、珍しくも朦朧文学と呼ぶべき傑作であるが、この作品が現代の西欧文学と連なるところにも興味深いものがあろう。 〈本編収録作品〉 恋を賭ける女/青白き屍/煙れる心臓/代官屋敷/妾の番人/黄夫人の手/父と母の輪郭

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